地下鉄霊園都市線建設へ 南平岸と里塚霊園結ぶ 墓参り混雑緩和

 平岸霊園や里塚霊園へのアクセス向上のため、豊平区を東西に貫く地下鉄「霊園都市線」を建設することを札幌市が発表しました。霊園都市線は、札幌に新幹線が延伸される2030年度に合わせ開業する予定で、葬儀場やパワースポットなどの誘致により沿線周辺の開発にも弾みがつきそうです。

 

お墓参りの混雑緩和

 霊園都市線は豊平区と清田区を結ぶ10.8キロの路線。開通すれば、南平岸-里塚霊園間は20分と、現状の公共交通機関に比べ約1時間短縮されます。平岸霊園と里塚霊園周辺はお盆やお彼岸の時期には渋滞が続いており、アクセスの改善が課題となっていました。札幌市では2009年に東西線が宮の沢駅まで延長されて以来、新駅の開業はなく、30年ぶりに新たな駅が誕生する予定です。

 

南平岸駅は霊園前駅に再改名

 1971年の地下鉄南北線の開通と同時に開業したのが霊園前駅。しかし、地域住民から「縁起が悪い」「住宅地のイメージが悪い」という声が出始め、平岸火葬場(現・平岸プール)が里塚に移転したのをきっかけに、1994年に「南平岸」に改名しました。しかし、「南平岸って霊園前でしょ」との声も未だに多く、霊園都市線の開通に合わせ、霊園前に再改名することになりました。

 

 南平岸は石材店や葬儀場が密集し、「霊園城下町」とも呼ばれています。霊園都市線の沿線には、霊園やパワースポットが多く、経済界からは相乗効果も期待されています。交通局では「将来的に真駒内滝野霊園やばらと霊園への延伸も視野に入れたい」としています。

 

「料金を払えば霊でも乗せる」

 財務省は「赤字になったらどうするんだ、霊でも乗せるのか?」と困惑していますが、交通局長は「料金を払えば、霊でも乗せる」と強気の構えを崩していません(注)。ただ市民からは「墓参り以外に乗る機会がない」との声も出ており、財源の裏付けも含め、次期市長選でも争点に上りそうです。※この記事はエイプリルフール用のニュースです。

 

(注)1967年、札幌市が国に地下鉄の開設を申請した際、大蔵省が難色を示していた。「札幌に地下鉄を作って赤字になったらどうするんだ、熊でも乗せるのか」という大蔵省職員の冗談に、当時の市交通局長で後に「札幌地下鉄の生みの親」と呼ばれた大刀豊(だいとう ゆたか)が「料金を払えば熊でも乗せる」と言ったという逸話が残っている

 

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