災害時に頼られるのは「普段使い」のメディアです

業界・職種・世代を越えたオープンな勉強会「札幌オープンイノベーション勉強会」が主催する「災害とIT 減災のための情報発信とは?」に参加してきました。基調講演者がLINE執行役員の江口清貴さん。「LINEいじめ」などのSNSを原因とした社会問題の解決などのCSR活動を担っている方です。最近では、LINEを使った災害情報の収集実験などを実施されています。江口さんのお話の中で「災害時に役に立つのは“普段使いのメディア”だけである」というお話がありました。非常に的確な指摘だと思います。何かあったらNHKというのは日本人の習慣になっていますが、普段から信頼のある情報を発信しているからこそ非常時に頼られる存在になっているのだと思います。

“普段使いのメディア”の反対例で挙げられていたが防災アプリです。日常的に使っていないメディアは、非常時に頼られることはありません。

ちなみに胆振東部地震後の防災アプリの緊急情報配信ページは「お知らせはありません」のままだったそうです。

災害時、災害用伝言板とか支援マップとか緊急用のサービスがいろいろと立ち上がるのですが、ほとんど活用されないということでした。

 

「非常時のためには普段使いが大事」というのは道新りんご新聞でも創刊のときからテーマとしていました。このブログの更新を続けているのも、普段から知ってもらい、見てもらうことで、何かあったときに頼られる地域メディアにしたいからです。歴史、イベント、事件、事故など普段からの情報発信を通じて地域と信頼関係を築くーそして、万一のときには地域に特化した防災・減災情報を発信する。全く、規模もメディアも違う集まりでもこの共通認識を得られたことは、自分がこれまで取り組んできたことが間違いではなかったと確認できました。ただ、平岸の普段使いのメディアになっているかというとまだまだだと思っています。今年、道新りんご新聞は大きく変わります。

 

※道新りんご新聞活動記 大停電からの3日間を振り返る①
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