『平岸開拓の景』① 宍戸長左衛門を探せ!

平岸の歴史を訪ねて入植編(第20回開拓風景①、第21回開拓風景②)を更新しました。この回では、水沢から平岸へ入植した当時の開拓風景を紹介しています。

 

さて、平岸の歴史を語る上で欠かせない写真がこちら『平岸開拓の景』です(北海道大学北方資料室蔵)。

 

明治4年、天神山麓の現在北交ハイヤーがあるあたりから北側(平岸方面)を写したものです。中央の平岸街道沿いに開拓小屋が建設されています。

 

さて、この写真の画面中央下部に人物が写り込んでいるのがおわかりでしょうか?

拡大したのがこちら、赤丸の中に仁王立ちでこちらを向いた人物が写っています。

 

平岸生まれの文学者澤田誠一先生の著書「平岸村」によれば、この人物は平岸2条14丁目あたりに入植した宍戸長左衛門ではないかとのこと。

 

人物に比して、周囲の原始林の大きさがわかります。「大木に遮られ、お日様も拝めないほどだった」との開拓記録も残されていますが、このような鬱蒼とした原始林を切り開いた移住者の苦労が見て取れます。

ちなみに一般的に知られているのはこちらの人物が写っていないバージョンです。

 

オフィシャルな撮影が終わった後に、遊び心で宍戸さんが撮ってもらったのかもしれません。

 

※関連記事:『平岸開拓の景』② 幻の小川と平岸用水の謎

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