「新聞」とは何か?

一口に新聞といっても、報道機関が発行する紙媒体の新聞、ネット上で毎日更新されるほぼ日刊イトイ新聞などのネット媒体の新聞、地域の広告代理店が発行するフリーペーパー(地域新聞)や、小さいところでは学級新聞など様々な形態があります。

 

「新聞」とは何か?を定義することは、言葉遊びにすぎないかもしれませんが、私も「道新りんご新聞」を発行している以上、「新聞」について一家言もっています。

 

私が考える新聞とは、情報によって世の中を少しでもよくしたい、人々をつなぎ、地域に愛着を持ち、いざという時は安全を守る・・・そういった使命感を備えたものが新聞であると思っています。偉そうに書きましたが、言うは易しでその理想にはまだまだ至っていません。しかし、これまで「平岸の歴史を訪ねて」「平岸防災」「平岸人図鑑」でそういった理想に近づこうと努力はしてきたつもりです。

 

近江商人の言葉に「三方良し」という言葉があります。「売り手良し」「買い手良し」「世間良し」の三つの「良し」。売り手と買い手がともに満足し、また社会貢献もできるのがよい商売であるという意味です。

 

私は、この仕事についてから新聞販売所にとっての「三方良し」とは何かを考えてきました。「販売所良し」「購読者良し」「地域良し」の三つの「良し」を体現できるもの・・・それが地域の課題を捉え、歴史と文化を育み、地域を結びつけ、安全を守る“本物の地域新聞を作る”ことでした。

 

道新りんご新聞を創刊してから1年半が過ぎました。紙面・ネット上での情報発信や各種文化活動を通して(ある程度は)地域を結びつけることが出来たかなと思います。

 

今の時代、ネットでは世界中のニュースが手軽に・無料で手に入ります。しかし、私達が普段生活しているごく身近なネットワークはどんどん失われ、結びつきは薄まっていく一方です。こういった社会が本当に私達の生活にとって健全なことなのでしょうか?

 

東日本大震災などの大災害で大きな力を発揮したのは、地域のコミュニティでした。失われつつあるリアルのごく身近なネットワークをもう一度作り上げる・・・道新りんご新聞の挑戦はまだまだ終わりません。

 

現状として私どもの商売は北海道新聞を売ることに過ぎませんが、その理想としては日本中に地域のネットワークをアメーバ状に整備し、その各単位で地域の課題に寄り添い、文化を育み、安全を守るお手伝いをする体制を構築する・・・これが最終的な目標であると考えています。