凸凹がわかれば歴史がわかる!地質が地形を作り、地形がまちを作った

小雨がぱらつくあいにくの天気でしたが、本日無事「ブラリンゴ」まち歩きツアーが終了いたしました。肌寒い天気の中、市内各地から大勢の方が参加してくださいました。

 

市内各地の郷土史を読むと、そのほとんどは明治以降の開拓時代から始まり、それ以前の歴史はあったにしても申し訳程度のことしか書かれていません。

 

しかしながら、開拓以前から北海道にはアイヌ民族が暮らし、その前には縄文人、さらにさかのぼるとマンモスを追って大陸から渡ってきた狩猟民族がいました。


今回のブラリンゴでは、開拓時代だけでなく、より長いスパンで歴史の流れを感じられるよう、縄文遺跡やアイヌ語地名ゆかりの場所もまち歩きスポットに組み込みました。

 

 

人類史だけでなく、札幌にはサッポロカイギュウといった大型化石や支笏火砕流、豊平川扇状地といった雄大な自然の歴史が残されています。そして平岸は都心にほど近い場所でありながら、それらの地形や地質が観察できる非常に珍しい場所でもあります。

 

今回のツアーでは、「今いる場所がどういう地形なのか?」「なぜそういう地形ができたのか?」「その地形がそこに暮らす人々にどういった影響を及ぼしたのか?」この3点を特に意識してガイドを務めました。

 

歴史を地質時代から現代につなげて解説できるようになったのは、古生物学・地質学を専攻していたおかげです(道新りんご新聞編集長プロフィール)。また、故・澤田誠一先生宅や天神藤など今回のブラリンゴのために特別に見学を許可していただきました。今までの色んな経験や出会いが財産になっていることを強く実感しました。

 

参加者の反応を見る限り概ね好評だったと思いますが、これに満足することなくより高いレベルのまち歩きを目指し、一人でも多くの方に地域の魅力を知っていただきたいと思います。