「1票の格差」問題を解決する“対決列島”的思考法

毎回選挙の度に話題となる「1票の格差」問題。福井では約33万人に1人議員を送り出しているのに対し、北海道では約77万人に1人の議員しか送り出せず、道内有権者の投票価値は福井の半分以下しかありません。

 

憲法が求める「投票の価値の平等」に反しているのではないかということで、早速弁護士が札幌高裁に提訴し、抜本的な区割りの見直しを求めています。

 

一方で、単純な区割りの見直しだけでは、人口の少ない地域の選挙区が広大となり(今回合区した島根・鳥取のように)有権者に訴えが届けられないという懸念もあります。

この議論の前提として、選出された議員の価値は平等であり、法案の採決の際には、皆等しく一人一票を投じるということが何の疑問もなく受け入れられています。

 

しかし、この前提は本当に正しいのでしょうか?今回の参院選の選挙区候補の票数を比べると、112万3千票を獲得した蓮舫氏(民進)がトップでした。最も獲得票が少なかった当選者は山梨の宮沢由佳氏(民進)で17万4千票どうしん電子版の記事より)

 

集まった票数=支持してくれた国民の数に7倍もの開きがあるのに、当選後はこの二人の価値は同じとされてしまいます。

さて、水曜どうでしょうの人気企画“対決列島”は日本全国をご当地の甘いもので早食いしながら、列島を縦断し、勝敗を決めるという番組です。

 

この企画がユニークなのは、勝敗数ではなく、都道府県の面積をポイントとして数え、最終的にポイント数が多い方を勝ちとした点です。

 

例えば北海道の面積は83,450 km²ですが、これを83,000ポイントと数えます。当然、面積の大きい地域が勝負のカギを握ることとなり、北海道・岩手を勝ち取ったミスターチームが、魔神チームに最後まで健闘します。

少々脱線してしまいましたが、何が言いたいかといえば、国会議員は皆一人一票という考えにしばられる必要はないのではないのかということが言いたいのです。

 

例えば、法案を採決するときに、議員の数で決めるのではなく、その議員が獲得した投票数の多寡で決めるというのはいかがでしょう?つまり、100万人から支持を集めた議員の価値は100万ポイント、10万人なら10万ポイントとすることで、区割りを見直すことなく、地域による票の格差を無くすことができます。

 

もちろんこの制度が導入されれば、知名度の高いタレント議員ばかりになる可能性もあります。私が言いたいのは、固定観念にしばられることなく、大胆な発想で議論する必要があるということです。

 

マリオの生みの親である任天堂の宮本茂さんは『真のアイデアとは複数の問題を解決するものである』と定義していますが、「1票の格差」問題を区割りの見直しだけで解決しようとするのは無理があるように思います。

 

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