「名刺で仕事をするな!」 ブランド力は自分で築くもの

道新りんご新聞の前身である「平岸の歴史を訪ねて」の創刊から2年が過ぎました。この間、多くの方に取材協力して頂きました。

 

大抵の方は、快く取材に応じてくれますが、残念ながらそうでない例もあります。

北海道新聞販売所の・・・と名乗ったところ、新聞勧誘と勘ぐられ、あからさまに警戒されたことも少なくありません。

率直に言って、何度「北海道新聞」と名乗りたいと思ったことかわかりません。

 

週刊朝日の編集長だった故・扇谷正造氏が書かれた「諸君!名刺で仕事をするな」という本の一節にこういう言葉があります。

「名刺を見て、人が自分を丁重に扱ってくれるのは、自分個人の力ではない。その名刺に書かれた肩書と会社の信用によって丁重に扱ってくれる。会社の信用と実力を尊重し、頭を下げるのであって、決して自分に下げているのではないのだ」

非常に含蓄のある言葉だと思います。

仕事をしていく上で、肩書きに関係なく信頼関係を築いていく事の重要性を物語っています。

 

北海道新聞にしろ、一流企業はみな創業当時は、肩書の通用しないブランド力ゼロの状態からスタートしました。そこから、偉大な先人たちがこつこつと実績と信頼を積み上げ、今のブランドを築き上げてきたのです。

 

この本を読んで、肩書が通用しないことを嘆く前に、地道に質の高い地域情報の発信に取り組むことが大切であり、肩書関係なしに信頼関係を築けるようにしなければいけないと気付かされました。

 

ただのお菓子屋さんである六花亭が、北海道を代表する一流ブランド企業になったのも、質の高い製品と接客、先駆的な地域貢献活動を多年に渡って続けてきたからです。

 

とかく社会的地位が低く見られる新聞販売業界ですが、地域情報の発信を通して、少しでも六花亭のように地域の皆様に愛される存在に近づけたいと思います。

 

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