とよひら歴史写真館(木の花団地編)

札幌市が発行している広報さっぽろの中に、とよひら歴史写真館という写真で豊平地区の歴史を振り返る企画があります。今月号は「木の花団地」です。

木の花とは、りんごの花の別名です(桜や梅にも使われますが)。

 

りんごは平岸の象徴であり、木の花団地が作られた昭和30年代にはまだりんご農家がたくさんありました。

春になると、五弁の真っ白いりんごの花が咲き誇り、それは美しい風景だったようです。

この風景から、昭和28年に平岸街道から八条中学校に抜ける道ができたとき、木の花通と名付けられました(今の米里行啓通)。

昭和33年、この通り沿いに団地が造成されることになった時、通りの名前をとって「木の花団地」とされました。

今では、りんご農家もなくなり、木の花通は米里行啓通に変わりましたが、団地名にだけりんごの痕跡が残されたことになります。

 

ちなみに、木の花団地が造成されたとき、平岸はまだ豊平町でした。

この団地には当時の最新設備であった水洗便所を設けることになっていましたが、豊平町には上下水道施設がなく、札幌市の特段の配慮で市の上水道から給水を受けることになりました。

 

このことが、豊平町と札幌市の合併の機運を高めるきっかけになり、昭和36年の合併に結びつきます。

詳しくは、「平岸の歴史を訪ねて」でいずれやりたいと思います(何年後になるでしょうか)。