withコロナ時代に、地域経済をどう回すか?コロナ禍が気づかせてくれた大切なこと

コロナ禍が本格化してから2ヶ月以上経ちました。残念ながら収束の気配はなく、ワクチンや有効な薬が開発されるまで年単位に渡って、人との接触を減らす取り組みを続けなければならない状況に陥っています。平岸だけに限っても、飲食店のみならず、ジム、ダンスホール、ゲストハウス、カラオケ、お花屋さん、タクシー会社、理容室、不動産、カーディーラー、新聞販売所、地域FM、ガソリンスタンドなど、あらゆる業種が大打撃を受けています。原因ははっきりしていて、行動自粛➔人が動かない➔サービスが提供できない➔お金が動かないからです。しかし、地域で生活する以上、こうした状況であっても経済活動を続けなければなりません。そうしなければ従業員や自分たちの生活が守れないからです。こうした時代にあって地域経済を回すには、「いかに人と接触しないでサービスを提供できるか?」という一点に絞られてきます。

 

これまで道新永田販売所(道新りんご新聞)では地域応援企画として、①テイクアウト・デリバリー特集チラシの発行、②飲食出前代行サービス(4月いっぱいで終了)、③母の日ギフト企画を行ってきました。これらの活動を通じて失敗も多々ありましたが、手応えもありました。

 

サービスを提供するには、製造・宣伝・営業・流通・販売など様々な段階を経て消費者に届けられます。これまでは概ね各個店単位でこれらのサービスが提供されてきました。SNSで商品を宣伝し、自店で作った商品を来店したお客様に販売するという具合です。しかし、今の時代では人が動かない以上、こちらからお届けするしかありません。ではそれぞれのお店が宅配できるかとなるととてもそうした余裕がないというのが実態です。

 

そうであるならば、地域内で得意なことを得意な人たちで役割分担すればよいのではないか?というのが私の考えです。製造に関しては各飲食店が行う、宣伝は新聞販売所や地域FM、宅配はタクシー会社・・・などそれぞれの強みを活かした新しい形の協力関係を作り、「売り手よし、買い手よし、地域よし」の三方よしの仕組みを作り上げる。そうした活動に商店街が関わり、自治体がそうした取り組みを支援する。

 

もはやわずかばかりの補助金だけでは地域経済は維持できる状況絵ではありません。今、必要なのは、互いの長所を活かし、地域にサービスを提供する仕組みを作り上げることだと思います。この状況が続くと体力のある大手チェーン以外の個人店は淘汰されてしまうでしょう。私は個人店が好きです。そこには大手チェーンにはない「人と人とのつながり」があるからです。「〇〇さんいつもありがとうございます」といってくれる人たちが身近にいるということは人間らしい生活に不可欠なものだと思っています。

 

正直、ここに書いた取り組みができたとしてもそれだけ解決されるわけではありません。地域経済はお店の都合だけで回せるものではなく、消費者があってこそはじめて成り立つものだからです。そのためには地域に対し、想いを届け、それを理解してもらう取り組みも始めなければなりません。

 

コロナ禍は多くのものを奪いました。同時に、多くのことを気づかせてくれました。人との繋がり、行動、文化といった当たり前だと思っていたことが、本当に価値のあるものだったということを。“売上”という数値の裏にはたくさんの人間が関わって成り立っていたことを。今回のコロナ禍に唯一感謝するとすれば、人は人との関わりの中でしか生きられないという当たり前のことに気づかせてくれたことだと思います。